自由度が高く、家族と理想的な住まいを建てられることが注文住宅の醍醐味です。しかし、建物の計画を進める前に、土地探しから始めなければならない方も多いでしょう。どこに家を建てるのかは重要なポイントであるため、迷うケースも少なくありません。そこで今回は、注文住宅の土地探しで失敗しないためのポイントを解説します。
注文住宅を建てる土地を探す方法
家づくりを土地探しから始める場合、予算や立地、形状などさまざまな条件にマッチする場所を見つけなければならず、迷う方も多いでしょう。そこで、まずは土地探しの基本的な方法を解説します。
まず、住みたいエリアを明確にしましょう。通勤・通学のことや将来の生活スタイル、周辺の環境など、さまざまな要素を考慮してエリアを決めます。ただし、条件の良い場所は人気エリアである可能性が高く、予算と合わない可能性が高まります。
そのため、複数のエリア候補を絞って土地探しを進めることをおすすめします。あまりエリアを絞り過ぎると、希望条件に合う土地が見つかるまでに時間がかかりやすくなるからです。
次に、資金計画を進めましょう。注文住宅では、建物と土地の両方にお金がかかるため、どちらにどのようなお金をかけるのか決めておくことが大切です。また、将来の維持管理費や固定資産税なども含めて、長期的な視点で資金計画を立てることをおすすめします。
エリアと資金計画が決まったら、信頼できる不動産会社を選び、実際の土地探しを行います。専門知識を持つ不動産会社は、希望に合った土地を見つけるだけでなく、土地の価値や将来性、法的な問題点などを詳細に調査してくれます。
これらのステップを踏むことで、理想の注文住宅を建てるための最適な土地を見つけることが可能になります。
注文住宅の土地探しの注意点
注文住宅の土地を探す際には、いくつかの重要な注意点があります。
まず、土地探しを不動産会社の担当者に任せきりにせず、購入者自身で法令上の制限を確認することが注意点の一つです。あくまで不動産会社は商売として土地を紹介するため、本当に依頼者の希望に合う土地を紹介してくれているかはわかりません。そのため、自分自身が住む場所であると認識し、きちんと土地を確認しましょう。
また、図面だけ確認するのではなく、現地に足を運び、土地を直接確認することも大切です。傾斜地や高低差など、図面だけで分からない点も多く、実際に土地を見ることで、土地のことをより深く理解できます。
さらに、市街化区域内の土地には、用途地域が定められており、その地域ごとに建築物に対する制限があります。そのため、用途地域による建築の制限を事前に確認することが重要です。
また、建蔽率や容積率、高さ制限などの規定も、建築計画において基本的な要素となりますので、これらを念入りに調べることが必要です。
そのほか、埋蔵文化財保蔵地や風致地区など特別な区域に該当する土地では、建築前に試掘調査が必要になることがあります。このような区域では、教育委員会への届け出が必要になることもあるため、事前に対象区域でないかを確認しておくこと必要があります。
これらの注意点を押さえておくことで、トラブルを避け、スムーズに土地選びを進めることができるでしょう。
注文住宅の土地探しで確認すべきチェックポイント
注文住宅の土地を選ぶ際、多くのチェックポイントがあります。では、具体的にどのようなポイントをチェックすべきか見ていきましょう。
まず、日当たりや風通しの良さを確認するようにしてください。周囲に高層マンションがあったり、住宅が密集していたりする場合、採光や風が入りにくくなる可能性があります。自然光の入り具合や、風の流れは快適な住環境を作り出すうえで欠かせない要素であるため、確認しておきましょう。
次に、隣地との関係をチェックしましょう。隣接する土地との間に十分なスペースがあるか、将来的に隣地での建築が予定されていないかなどをチェックしておくとトラブルになる可能性を軽減できます。
さらに、周辺に電柱やごみ置き場がないかも重要なチェックポイントです。たとえば、電柱は景観を損ねる可能性があり、ごみ置き場が近くにあると臭いや衛生面が気になりがちです。全く気にならない方は問題ありませんが、土地の購入後に後悔することのないよう周辺環境もチェックしておきましょう。
そのほか、地質を確認しておくことも大切です。地質は素人では判断がむずかしいですが、地盤の強度や水はけの良さは、建築物の安全性に直接関わります。土地購入前に専門家による地質調査を実施しましょう。
最後に、土地が古家付きなのか更地なのかを確認することも大切です。古家付きの場合、解体費用や解体に伴う手続きが必要になる場合があります。
まとめ
注文住宅の魅力は、家族にとって理想的な住まいを自由に計画できることにありますが、土地探しはその第一歩です。土地探しでは、住みたいエリアの明確化、資金計画を立てる、信頼できる不動産会社の選定といったステップで進めてみてください。また、土地を購入する前に現地調査を実施し、日当たりや風通しの良さ、隣地との関係、周辺にある電柱やごみ置き場の有無、地質の確認、土地が古家付きか更地かを確認しましょう。
これらのポイントを総合的にチェックすることが、理想の注文住宅を建てるための土地探しにつながります。
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引用元:https://www.kuros.co.jp/